🔷第9回講座で学んだ項目7つ
1.転調
2.セカンダリードミナント
3.セカンダリードミナント部分のメロディー
4.ツーファイブ
5.ツーファイブ部分のメロディ
6.ドミナントセブンスコードへのツーファイブ
1.転調
1.一時的な転調
セカンダリードミナントで一時的に転調。
2.本格的な転調
本格的転調後は、元のkeyへ戻らず、
転調後は、転調先のkeyになる。
2.セカンダリードミナント
「C – Am7 – FM7 – G7」というコード進行に
「セカンダリードミナント」を使うと ➡
2小節目以降の全てのコードを「仮のI」とし、
無理やり「ドミナント・モーション」を作る ➡
完全4度下の「ドミナントセブンスコード」を前に置く ➡
「C – E7 – Am7 – C7 – FM7 – D7 – G7」
「E7、C7、D7」はkey=C上のダイアトニックコードでは無いので、この部分だけが、一時転調していることになる。
「仮のI」は、ルートの動きが重要なため、「Im」「I7」「IM7」など何でもかまわない。
「仮のI」がオンコードの場合も、
ルートが「ドミナント・モーション」するように作れる。
(例:A7 ⇒ ConD、B7 ⇒ Am(onE)、など)
🔷3.セカンダリードミナント部分のメロディ
「スケール一覧表」の、
「メジャースケール」と「hmスケール」のダイアトニックセブンスコード(の一部)を見る。
よく見ると一つのスケール内に「○m7」や「○M7」は複数あるが、
「○7」は一つしかない。
つまり「○7」に対して、
必然的にスケールが確定する。
「○7」が分かれば、「○7」部分で使えるスケールも確定する。
「G7」が存在するスケールは
「C-メジャースケール」
「C-hmスケール」
「A-nmスケール」
「D7」が存在するスケールは
「G-メジャースケール」
「G-hmスケール」
「E-nmスケール」
セカンダリードミナントで、特に重要なのは、
「メジャースケール」
「hmスケール」
基準となる音は違うが、
「C-メジャースケール」=「A-nmスケール」なので、
「メジャースケール」「hmスケール」だけに、
着目する。
そして、「メジャースケール」「hmスケール」の「○7」は、各スケールの5度部分、つまり「V7」となることを覚えておく。
一般的に、「仮のI」がメジャーコードなら、
「セカンダリードミナント部分のスケール」は「メジャースケール」、
「仮のI」がマイナーコードならば
「hmスケール」を使うとしっくりくることが多い。
メジャーコードかマイナーコードかは、
コードの「3度の音」で決まる。
コード構成音に「M3」を含むコードはメジャーコード、「m3」を含むコードはマイナーコード。
「C」「C7」「CM7」「Caug」などはメジャーコード、
「Cm」「Cm7」「Cm7(-5)」「Cmaug」などはマイナーコード。
オンコードの場合は、少し注意が必要。
「Em(onC)」などは、実はメジャーコード。
「Em(onC)=ド、ミ、ソ、シ」は「M3(ミ)」を含むし、表記を変えれば「CM7」になるため。
「3度の音」を含まない「Csus4」「Dm(onC)」などは、メジャーコードかマイナーコードかは
特定できないコード。
よって、「Csus4」や「Dm(onC)」を「仮のI」とする場合、
「セカンダリードミナント部分のスケール」は
「メジャースケール」でも、「hmスケール」でも優先順位はない。
前後の流れやメロディとの関係、
作曲者の感性によって決めてOK。
まとめ
たとえば、セカンダリードミナント「A7」部分で使うスケールを知りたい場合は、
「スケール一覧表」の「5度部分」に着目。
すると、
「D-メジャースケール」「D-hmスケール」なので、
「仮のI」がメジャーコードならば
一般的に「D-メジャースケール」を使ってメロディを作る(D-hmスケールも可)。
「仮のI」がマイナーコードならば
一般的に「D-hmスケール」を使ってメロディを作る(D-メジャースケールも可)。
以上のように、一時的転調部分で使うスケールを判断するには、そのコードがあてはまるスケールを探すと良い。
慣れるまでは、「スケール一覧表」を手元に置いて調べる。
🔷4.ツーファイヴ
セカンダリードミナントで導いた「V7」に対して、
「IIm7 – V7」または「IIm7(-5) – V7」
という進行を作る。
ドミナントセブンスコード「V7」は、
「IIm7 – V7」または「IIm7(-5) – V7」という進行に「分割」できるという性質がある。
これを「ツーファイブ」と呼ぶ。
元からそのkeyに有ったドミナントセブンスコードでも、
セカンダリードミナントで出来たドミナントセブンスコードでも同じように分割できる。
5度のコード「V7」が分かれば、
2度の部分「IIm7 or IIm7(-5)」も確定。
メジャースケールならば「IIm7 – V7」、
hmスケールならば「IIm7(-5) – V7」という組み合わせになる。
「ツーファイヴ」を取り入れてみる ➡
「C – Bm7(-5) – E7 – Am7 – Gm7 – C7 – FM7 – Am7 – D7 – G7」
「ドミナントセブンスコード」を分割しているということがポイント。
一般的には、「仮のI」がメジャーコードならば「IIm7 – V7」、
マイナーコードならば「IIm7(-5) – V7」を使うことが多い。
が、「IIm7(-5) – V7 – Im」にするか、
「IIm7 – V7 – Im」にするかは、曲調や好みによって決めてok。
「IIm7(-5) – V7 – I」も「有り」。
🔷5.ツーファイブのメロディ
スケールの「2度」と「5度」のコードに注目すると、
「IIm7 – V7」という組み合わせは、各スケールに一つしかない。
「Dm7 – G7」ならば「C-メジャースケール」。
「Am7 – D7」ならば「G-メジャースケール」。
このように、「2度」と「5度」のコードがあてはまるスケールを探す。
ツーファイブ部分では、
このスケールの音のみで、メロディを構成していく。
「IIm7(-5) – V7」の場合も同様。
この部分のメロディは「hmスケール」を使う。
「Dm7(-5) – G7」ならば「C-hmスケール」。
「Am7(-5) – D7」ならば「G-hmスケール」。
🔶注意点
ツーファイブ部分のスケールは、
スケールの「2度」と「5度」の部分に着目して導く。
たとえば、「Dm7(-5)_G7」⇒Cm というコード進行ならば、
「“仮のI”がCmだから、ツーファイブ部分のスケールはC-hmスケール」という考え方は間違い。
「2度部分がDm7(-5)で、なおかつ5度部分がG7のスケールなのでC-hmスケール」という考え方をする。
🔷6.「ドミナントセブンスコード」への「ツーファイブ」
「仮のI」がドミナントセブンスコードだった場合、
その「仮のI」もツーファイブに分割できる。
(元コード)…FM7 – G7
まず「G7」からツーファイブを導く。
(変化1)…FM7 -「Am7_D7」⇒ G7
次に「G7」をツーファイブへ「分割」させる。
「ドミナントセブンスコード」はツーファイブへ「分割」できるということを思い出す。
(変化2)…FM7 -「Am7_D7」⇒「Dm7_G7」
一見「D7」と「Dm7」がつながらない気がしますが、こういう方法も“有り”なので覚えておく。
🔶注意
「D7⇒Dm7」という進行は、
「G7」が有って初めて成り立つということ。
「D7⇒Dm7」だけでは意味が変わってくる。